感情センシング&ビジネスデザイン

人の”こころ”を測るセンシング手法の紹介と、それらのビジネス活用の可能性について考えます。

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【Spotify感想文】コンサルと考える、新しいクリエイティブの考え方

Tacram Cast 感想シリーズです。

最近は晩御飯作りながら聴いてます。

 

デザイン経営など、ビジネスデザイナーも上流?にいくほどにコンサル業になっていくのでは?と個人的にも思っており、タイトルに惹かれて聴いてみました。

 

 

<<まずは感想>>

 

◾️ビジネスデザイナーってコンサル?クリエイティブ?
 
・クリエイティブとは?
 「クリエイティブ」=「人を動かすこと」。確かにクラフトに限定した俗にいう「クラシックなクリエイティブ」のことをクリエイティブというならば、デザインシンキングやコンサルに重複するような領域ではないのだろうけれど、「人を動かすこと」と広くクリエイティブを定義するのであれば、これはやっぱりコンサルと領域が重複するように思う。
 
・コンサルとは?
 「コンサル」=「効率化がメイン」と放送内でも言っていた。工場の生産性をどう工場させるかといったような、こちらも「クラシックな」コンサル領域であると思う。確かにメインはそうなのだろうが、私の知っている限りこの「人を動かすこと」を業務領域として、調査設計から始め事業の方針設計、デザインシンキングの手法などを用いたプロトタイピング〜事業・サービスのコンセプト設計など、「人を動かすこと」を主業務としているコンサルとも多く会ってきた。
 
・とするとビジネスデザイナーは?
 やっぱりおそらく、広義のクリエイティブと広義のコンサルの交わるところに、デザインシンキングやデザイン経営などの「ビジネスデザイナー」のポジションがあるのだと思う。つまりどちらの領域にもいる人、の印象です。
 
 
◾️デザインシンキングって結局、結構属人的?
 
・手法自体は単純だよね
 私は以前、デザインシンキングのプログラムを受けた&実施した経験はある。1回は社内で他事業部のチームメンバーと一緒に学びを目的としたプログラムで、手法を学び、それを用いたプロトタイピング〜サービス開発までを実施するというものだった。もう1回は実際に他社メンバーとともに手法に乗っ取って新規サービス開発を行う、半分クライアントワークのような経験だった。別々の接点から共に半年間ほどの比較的長期での案件で、個人的には割とデザインシンキングの手法を知っていると言えると思う。
 ここで個人的に疑問に思ったのは「これって誰でもできるんじゃないか?」というものだった。平たくいうと、課題仮説を設定してそれを解決するプロトタイプをできる限り迅速に作り、実際のユーザテストを持って検証する。そのために検証するポイントに絞ったプロトを要領よく作る必要はあり、それが人によってはスジが良かったり悪かったり、あとはプロト検証時に思い通りの効果が得られなかった際に、ちゃんとピボットできるかどうかに差があったり、などといった、進め方のセンスが問われるような部分は多々あったが、それだけだという印象だった。もっと神が宿るようなイノベーションが自動的に生まれる手法を最初は期待していたものの、そんなものではなかった。手法はシンプルなので、「その手があったか!」の驚きのアイディアやイノベーションが生まれるかどうかは割と属人的なものの印象だった。
 
・やっぱりファシリテーターが重要
一 流のデザインシンカーはファシリテーションをしているうちに、イノベーションシンキングをしている。デザインシンキングでイノベーションを起こすためには、このイノベーションシンキングができるようなデザインシンカーが、ファシリテーターであることが絶対条件であるとのこと。
 やっぱりそうですよね!結局チーム内に一人、特にリーダーポジションの人が、深い想像力と斬新な発想力を持って議論の方向性をワクワクする方向に導いていかなくちゃいけないよね。やっぱりそうだよね。とするとやっぱり一番早いデザインシンキングの取得方法は、手法を学ぶというよりも、一流のデザインシンカーの隣にいて、その人の思考や行動パターンを学ぶことだね。手法は知識として学び揃える程度で良いか。あとは経験あるのみ。
 
◾️ブランドストーリー万能説??
 
・上流設計やりたいよね
 製品のブランドストーリーが大事ってよく聞きます。”エシカル消費動向の高まり”とか、”Z世代”とか、ことある頃に聞くこのブランドストーリー。個人的には製品を見た時にその背後にあるストーリーで購入を決めるということは一切ない(!)ので、なかなかに理解しにくい内容。結局のところブロダクトやサービスのもつ最終的なデザインやもたらすメリット、と価格で決めるかな。同じスペックだけれどこういうストーリーがあるから少々お値段高めです、という製品は買わないなぁ。
 なので消費者としてはブランドストーリーに関心がないのだけれど、仕事としてはそこに入りたい!と思っています。結局クライアントワークでも、そこの根っこを掴んでしまえば、その下流の製品やサービスの”キメ”の部分も決められる立場となる可能性は高いし、諸々のシーンで説明や説得をする際にも、方向性を絞りやすい。消費者としては意識しないけれど、仕事としてはそこから入りたいという、結構矛盾してしまっているな。。
 
・ストーリーとキメ、どちらも大切
 放送内でも言っていた、「でも顧客は結局、体験で買う」というのはまさにその通りと思う。ストーリーはあくまで、ほぼ購入が決定している状態を少しだけ後押しする役割に過ぎないと思う。ただ、それが大切なんだと言われればそうなんだと思う。
 ストーリーとキメ(プロダクトデザインやサービスデザイン、UI/UX設計のパート)は”出汁と調理”の関係とのこと。出汁がなければ深さや最後の満足感をどこか感じないし、調理がなければそもそも成り立たないし、そもそも失敗していたら出汁どころの話ではなく台無しになる。これは確かに、割と納得。結局のところ、どちらも大切であることは間違いない。ただストーリーを決めると全能感があるけれど、結局調理がなければ何もできない仕事なので、あまり大きな顔しないようにしなくちゃね。
 
 

<<それでどうする?>>

 

・キメポジションも一回やってみたい!
 製品のキメの制作ポジション(エクゼキューター)になったことがないので、一回挑戦して見たい。直近でのUI/UX設計ポジションに入ってみよ!
 
・しっかりデザインシンカーになれるように勉強しよう
 今の「実績はあるけれど、ややデザインシンカーと名乗るには不安」な状態は少し勿体無い。一旦知識としての概要のおさらいと、あとは実践を積んで、ちゃんとデザインシンカーですと名乗れる状態には持っていきたい。上記のキメポジションの時も、技術者のメンバーと一緒にデザインシンキングの手法を用いて設計していこう。あとは師匠がいれば理想なのだけれど、これちょっと難しいな、誰かいないかな。。笑